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中卒でも薬剤師になれる?【知らないと損する現実と最短ルート】

中卒でも薬剤師になれる?【知らないと損する現実と最短ルート】

「安定した仕事に就きたい」「医療の仕事で人の役に立ちたい」——そんな思いから、薬剤師という職業に憧れを持つ中卒の方は少なくありません。シングルマザーの方や、人生をやり直したいと考えている方にとって、高収入で安定している薬剤師は魅力的な選択肢に見えるでしょう。

しかし、インターネット上には「中卒では薬剤師になれない」という情報と「なれる」という情報が混在していて、何が正しいのか分からないという声も多く聞かれます。

この記事では、中卒から薬剤師を目指す現実的なルートと必要なステップ、そして知っておくべき代替案まで、最新の2025年データをもとに徹底解説します。あなたの人生を変える一歩を、正しい情報とともに踏み出しましょう。

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【結論】中卒では直接薬剤師になれない理由

まず結論からお伝えします。残念ながら、最終学歴が「中卒」のままでは、薬剤師になることはできません。ただし、「なれない」のではなく「直接はなれない」という表現が正確です。正しいステップを踏めば、中卒からでも薬剤師になる道は開かれています。

なぜ中卒では直接なれないのか、その理由を法律と制度の観点から見ていきましょう。

薬剤師国家試験の受験資格とは

薬剤師になるためには、薬剤師法に基づく「薬剤師国家試験」に合格しなければなりません。この国家試験は誰でも受けられるわけではなく、厳格な受験資格が定められています。

厚生労働省が定める受験資格の主な条件は以下の通りです:

【薬剤師国家試験の受験資格】

  • 6年制の薬学部・薬学科を卒業した者(または卒業見込みの者)
  • 外国の薬学校を卒業し、厚生労働大臣が同等以上の学力を有すると認定した者

つまり、薬剤師国家試験を受けるためには、まず大学の薬学部に入学し、6年間の薬学教育を修了することが絶対条件なのです。そして大学に入学するためには、高等学校卒業資格(または同等の資格)が必要になります。

6年制薬学部卒業が絶対条件

2006年の薬剤師法改正により、それまで4年制だった薬学教育が6年制に延長されました。これは医療の高度化・複雑化に対応し、より実践的な能力を持つ薬剤師を養成するための制度変更です。

現在、薬剤師になるためには以下のプロセスが必須です:

  1. 高等学校卒業資格の取得
  2. 6年制薬学部への入学(大学入試に合格)
  3. 6年間の薬学教育の修了(単位取得と卒業)
  4. 薬剤師国家試験の受験と合格
  5. 薬剤師名簿への登録

この中で、中卒の方が最初にクリアすべきハードルが「高等学校卒業資格の取得」です。つまり、中卒から薬剤師を目指すことは不可能ではありませんが、まずは高卒資格を取得することが最初のステップになります。

「ユーキャンなどの通信講座で薬剤師資格が取れる」という誤解も散見されますが、これは完全に誤りです。薬剤師は6年間の大学教育を経なければ受験資格すら得られない、医師や歯科医師と同等レベルの専門職なのです。

中卒から薬剤師になるための具体的なステップ【完全ガイド】

ここからは、中卒の方が薬剤師を目指すための具体的なステップを、時系列に沿って詳しく解説していきます。各ステップで必要な期間、費用、注意点を押さえていきましょう。

ステップ①高卒認定試験(高卒認定)の取得

中卒から薬剤師を目指す第一歩は、高等学校卒業程度認定試験(通称:高卒認定試験、旧大検)に合格することです。これは最短かつ最も効率的な方法と言えます。

高卒認定試験の基本情報

高卒認定試験は、高校を卒業していない人が、高校卒業者と同等以上の学力があることを認定する試験です。文部科学省が実施しており、年2回(8月と11月)行われています。

  • 受験資格:満16歳以上であれば誰でも受験可能
  • 試験科目:8〜9科目(必修科目と選択科目)
  • 合格率:約40〜50%程度
  • 費用:受験料は約8,000円〜15,000円(受験科目数による)

試験科目の内訳

  • 国語
  • 数学
  • 英語
  • 世界史AまたはB、日本史AまたはB、地理AまたはBから1科目以上
  • 現代社会、倫理・政治経済から1科目以上
  • 理科(科学と人間生活、物理基礎、化学基礎、生物基礎、地学基礎から)

各科目は100点満点で、おおむね40点前後が合格ラインとされています。全科目に一度に合格する必要はなく、複数回の受験で科目合格を積み重ねることも可能です。

高卒認定試験の対策方法

独学でも合格は可能ですが、確実に合格するためには以下の方法があります:

  1. 市販の参考書・問題集:過去問題集が最も効果的
  2. 通信教育:ユーキャンなどの通信講座(約3〜5万円)
  3. 予備校:高卒認定試験対策専門の予備校(10〜30万円)

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代替案:通信制高校への入学

高卒認定試験以外の選択肢として、通信制高校に入学して卒業する方法もあります。こちらは3年間かかりますが、以下のメリットがあります:

  • 「高卒認定」ではなく「高校卒業」の学歴になる
  • 学習サポートが充実している
  • 友人ができる可能性がある

ただし、薬剤師を目指す場合は時間が重要なので、最短ルートである高卒認定試験の方がおすすめです。

ステップ②薬学部への進学(国公立vs私立)

高卒認定試験に合格したら、次は薬学部への進学を目指します。ここが最も大きなハードルとなります。

薬学部の種類と選び方

日本全国に薬学部を持つ大学は約80校あり、国公立大学と私立大学に分かれます。

国公立大学の薬学部

  • 大学数:約15校
  • 入試方式:大学入学共通テスト+個別試験
  • 偏差値:58〜70程度
  • 学費:6年間で約350万円

私立大学の薬学部

  • 大学数:約65校
  • 入試方式:独自試験、共通テスト利用、推薦入試など多様
  • 偏差値:45〜65程度
  • 学費:6年間で1,200〜1,500万円

国公立大学は学費が安いですが、偏差値が高く入試難易度が非常に高いです。一方、私立大学は学費が高額ですが、入試方式が多様で合格のチャンスは多くなります。

薬学部入試の特徴

薬学部の入試では、特に以下の科目が重要です:

  • 化学:最重要科目。ほぼすべての大学で必須
  • 数学:数学ⅠA・ⅡBまたは数学ⅢCまで
  • 英語:長文読解力が求められる
  • 生物または物理:大学により選択可能

中卒から薬学部を目指す場合、高卒認定試験合格後にさらに受験勉強が必要です。独学は難しいため、予備校や塾の利用を検討するべきでしょう。

働きながら薬学部は現実的か?

結論から言うと、薬学部に通いながら働くのは極めて困難です。理由は以下の通りです:

  • 薬学部には夜間部が存在しない
  • 実習やレポート提出が多く、時間的余裕がほぼない
  • 4年次以降は病院・薬局での実務実習があり、フルタイムで通う必要がある

経済的に厳しい場合は、奨学金や教育ローンの利用を検討する必要があります。

ステップ③薬剤師国家試験の合格

6年間の薬学教育を修了すると、いよいよ薬剤師国家試験の受験資格が得られます。

2025年最新の試験情報

2025年2月に実施された第110回薬剤師国家試験の結果は以下の通りです:

  • 受験者数:13,310人
  • 合格者数:9,164人
  • 合格率:68.85%
  • 合格点:213点/345点満点(約61.7%の正答率)

一見、合格率68.85%は高く見えますが、これには注意が必要です。

新卒と既卒の合格率の差

  • 新卒(ストレート)合格率:84.96%
  • 既卒合格率:43.94%

新卒で受験すれば8割以上が合格しますが、卒業後に受験すると合格率は半分以下に落ち込みます。これは、大学での国家試験対策のサポートが手厚いためです。

試験の難易度

薬剤師国家試験は345問、2日間にわたって実施されます。試験科目は以下の7科目です:

  1. 物理・化学・生物
  2. 衛生
  3. 薬理
  4. 薬剤
  5. 病態・薬物治療
  6. 法規・制度・倫理
  7. 実務

必須問題90問と一般問題255問に分かれており、必須問題では70%以上の得点が必要です。また、倫理的に問題のある選択肢(禁忌肢)を2問以上選ぶと不合格になる可能性があります。

暗記だけでは対応できず、実践的な判断力が求められる試験です。多くの学生が大学6年生の4月頃から本格的な試験対策を始めています。

全体で最短何年かかるのか?

中卒から薬剤師になるまでの最短ルートをまとめると:

  1. 高卒認定試験の合格:最短6ヶ月〜1年
  2. 薬学部受験勉強:1年(浪人する場合)
  3. 薬学部での学習:6年間
  4. 薬剤師国家試験:卒業年の2月

最短で約7年、現実的には8〜10年程度が目安となります。

中卒で18歳の方が最短ルートを進んだ場合、25歳で薬剤師になれる計算です。しかし、現実には働きながら勉強する必要があったり、受験に失敗したりと、さらに時間がかかるケースが多いでしょう。

気になる費用は?中卒から薬剤師になるまでの総額

薬剤師を目指す上で、避けて通れないのが経済的な問題です。具体的にどれくらいの費用がかかるのか見ていきましょう。

高卒認定試験の費用

高卒認定試験そのものは比較的安価です:

  • 受験料:8,000円〜15,000円(受験科目数による)
  • 参考書・問題集:10,000円〜30,000円
  • 通信講座(利用する場合):30,000円〜50,000円
  • 予備校(利用する場合):100,000円〜300,000円

独学で進めれば2〜3万円、サポートを受けても10〜35万円程度で済みます。

薬学部の学費(国公立・私立別)

ここが最も大きな費用負担となります。

国公立大学の場合(6年間合計)

  • 入学金:約28万円
  • 授業料:年間約54万円×6年=約324万円
  • 合計:約352万円

私立大学の場合(6年間合計)

  • 入学金:約40万円
  • 授業料:年間約180〜250万円×6年=約1,080〜1,500万円
  • 合計:約1,120〜1,540万円

私立大学の場合、大学によって学費に大きな差があります。最も安い大学で1,000万円程度、高い大学では1,500万円を超えます。

その他の費用

  • 教科書・参考書代:6年間で約50〜80万円
  • 実習用白衣・器具:約5〜10万円
  • 生活費:月10万円×72ヶ月=約720万円(一人暮らしの場合)

国公立大学に自宅から通える場合でも、最低400万円程度は必要です。私立大学で一人暮らしをする場合、総額2,000万円を超えることも珍しくありません。

国家試験の受験料と免許取得費用

  • 国家試験受験料:6,800円
  • 薬剤師免許申請料:約30,000円

これらは他の費用に比べれば微々たるものですが、合わせて約4万円が必要です。

奨学金という選択肢

これだけの費用を自己資金で賄うのは困難です。多くの学生が以下の制度を利用しています:

  1. 日本学生支援機構の奨学金
    • 第一種(無利子):月額最大6.4万円
    • 第二種(有利子):月額最大12万円
  2. 大学独自の奨学金
    • 返済不要の給付型もある
    • 成績優秀者向けが多い
  3. 教育ローン
    • 日本政策金融公庫の教育ローン
    • 銀行の教育ローン

ただし、奨学金は借金であることを忘れてはいけません。卒業後に数百万円〜1,000万円以上の返済が待っているケースも多いのです。

薬剤師国家試験の難易度と合格率【2025年最新データ】

合格率68.85%の実態

2025年に実施された第110回薬剤師国家試験の合格率は68.85%でした。この数字をどう見るべきでしょうか。

過去5年間の合格率推移を見てみましょう:

  • 2021年(第106回):68.66%
  • 2022年(第107回):68.02%
  • 2023年(第108回):69.00%
  • 2024年(第109回):68.43%
  • 2025年(第110回):68.85%

合格率は約68〜69%で安定していますが、これは「やさしい試験」を意味するわけではありません。

他の医療系国家試験と比較すると:

  • 医師国家試験:約92%
  • 看護師国家試験:約88%
  • 理学療法士国家試験:約89%

薬剤師国家試験は医療系資格の中でも難易度が高い部類に入ります。

新卒と既卒の合格率の違い

繰り返しになりますが、最も重要なポイントは新卒と既卒の合格率の差です。

2025年第110回試験の詳細データ

  • 新卒受験者数:8,062人
  • 新卒合格者数:6,849人
  • 新卒合格率:84.96%
  • 既卒受験者数:5,248人
  • 既卒合格者数:2,315人
  • 既卒合格率:43.94%

新卒で一発合格できなかった場合、合格率は半分以下に落ち込みます。これは、卒業後は大学のサポートが受けられず、独学での学習になるためです。

中卒から薬剤師を目指す場合の注意点

年齢が上がってから薬学部に入学する場合、以下のリスクがあります:

  • 若い学生と比べて記憶力・体力面でハンディがある
  • 6年間のカリキュラムについていくのが大変
  • 既卒受験になる可能性が高まる

実際、社会人経験を経て薬学部に入学した人の多くが、卒業できなかったり、国家試験に合格できなかったりするケースが報告されています。

合格するための対策

薬剤師国家試験に合格するためには、以下の対策が有効です:

  1. 大学での勉強をしっかりとこなす
    • 6年間の積み重ねが重要
    • 定期試験を甘く見ない
  2. 予備校の活用
    • 薬学ゼミナールなど国家試験対策予備校
    • 費用は約20〜50万円
  3. 過去問を徹底的に解く
    • 過去5年分は最低限
    • 問題の傾向を把握する
  4. 模擬試験を受ける
    • 自分の実力を客観的に知る
    • 弱点分野を洗い出す

中卒から目指す人が知っておくべき現実とリスク

ここまで、中卒から薬剤師を目指す方法を解説してきました。しかし、現実を直視することも重要です。

年齢的な問題と体力面の課題

中卒から薬剤師を目指す場合、最短でも25歳、現実的には27〜30歳での薬剤師デビューとなります。

年齢面でのデメリット

  • 同期の薬剤師は22〜23歳が多く、年齢差がある
  • 就職時に年齢がネックになる可能性がある
  • キャリア形成の時間が短くなる

体力面での課題

  • 薬学部の勉強量は想像以上に多い
  • 実習やレポートで睡眠時間が削られる
  • 若い学生と同じペースで学ぶのは厳しい

ある薬剤師のブログには「高卒で社会人として お金を貯めてから入学してきた人も何人かいたが、不思議とみんな薬剤師になれずに卒業していった」という記述があります。これは決して脅しではなく、現実なのです。

経済的な負担の大きさ

先述の通り、薬剤師になるまでには最低でも400万円、私立なら2,000万円近くかかります。

中卒の方が直面する経済的課題

  • 親の支援が受けられないケースが多い
  • 働きながら学費を貯めると、さらに時間がかかる
  • 奨学金の返済が将来の重荷になる

例えば、月12万円の奨学金を6年間借りた場合:

  • 借入総額:864万円
  • 返済期間:20年
  • 月々の返済額:約4〜5万円

薬剤師の初任給は月25〜30万円程度なので、返済しながらの生活は決して楽ではありません。

仕事との両立は可能か

「働きながら薬剤師を目指せないか?」と考える方も多いでしょう。

結論:非常に困難

理由:

  1. 薬学部に夜間部が存在しない
  2. 授業は平日昼間にフルで入っている
  3. 4〜5年次の実務実習は平日昼間に病院・薬局で行われる
  4. レポートや試験勉強で夜間・休日も時間がない

唯一可能性があるとすれば:

  • 土日のアルバイト程度
  • 夏休み・春休み期間の短期バイト

フルタイムで働きながら薬学部に通うことは、物理的に不可能です。

それでも薬剤師を目指すべき人の特徴

ここまで厳しい現実をお伝えしてきましたが、それでも薬剤師を目指す価値がある人もいます。

薬剤師に向いている人の性格・適性

以下のような方は、困難を乗り越えて薬剤師になる価値があるでしょう:

  • 化学や生物が本当に好きな人
  • 勉強すること自体が苦にならない
  • 細かい作業や正確性が求められる仕事が得意な人
  • コミュニケーション能力がある人(患者対応が必須)
  • 最低7〜10年の長期的な視点で人生を考えられる人
  • 経済的な支援が受けられる環境にある人

逆に、以下のような理由だけで薬剤師を目指すのは危険です:

  • 「安定してそう」というイメージだけ
  • 「医療系は食いっぱぐれがない」という理由だけ
  • 勉強が嫌いなのに、資格だけ欲しい

年収と将来性

薬剤師の年収は魅力的な水準です。

平均年収(2024年データ)

  • 全体平均:約580万円
  • 男性:約630万円
  • 女性:約540万円

職場別の年収目安

  • 調剤薬局:500〜600万円
  • ドラッグストア:500〜650万円
  • 病院:450〜550万円
  • 製薬会社:600〜800万円

初任給は月25〜30万円程度で、一般的なサラリーマンよりは高めです。ただし、医師ほどの高収入は期待できず、昇給ペースも緩やかです。

将来性について

薬剤師は今後も需要がある職業ですが、以下の懸念もあります:

  • 薬学部の定員増加により、薬剤師が過剰になる可能性
  • 調剤報酬の削減傾向
  • AIや自動調剤機の普及

ただし、高齢化社会においては在宅医療や地域医療での薬剤師の役割は拡大しており、専門性を高めれば安定したキャリアを築けます。

働き方の柔軟性

薬剤師の大きなメリットは、働き方の柔軟性です。

  • パート・アルバイト:時給2,500〜3,500円
  • 正社員:週5日勤務
  • 派遣:高時給で短期間働ける
  • 在宅医療:訪問薬剤師として活躍
  • ブランクOK:数年休んでも復帰しやすい

特に女性や、ライフスタイルに合わせて働きたい人にとっては魅力的な選択肢です。

【代替案】中卒でも目指せる医療系資格3選

ここまで読んで「薬剤師は自分には厳しいかも」と感じた方へ。中卒でも目指せる医療系資格を3つご紹介します。

登録販売者(最もおすすめ)

登録販売者とは? 一般用医薬品(市販薬)のうち、第二類・第三類医薬品を販売できる国家資格です。

中卒でも取得可能な理由

  • 学歴・年齢・実務経験の受験資格が一切不要
  • 2015年の法改正で誰でも受験できるようになった

難易度と合格率

  • 合格率:約40〜50%
  • 勉強期間:3〜6ヶ月程度
  • 独学または通信講座で取得可能

年収と働き方

  • 正社員:年収300〜500万円
  • パート:時給1,200〜1,800円
  • 働く場所:ドラッグストア、薬局、ホームセンター

薬剤師ほどではありませんが、安定した収入が期待でき、資格手当もつきます。店長になれば年収500万円以上も可能です。

▼資格のキャリカレ▼
登録販売者資格取得講座

調剤薬局事務

調剤薬局事務とは? 調剤薬局で受付や会計、レセプト(調剤報酬明細書)作成などを行う仕事です。

中卒でも取得可能な理由

  • 民間資格で受験資格なし
  • 通信講座で3〜6ヶ月で取得可能

年収と働き方

  • 正社員:年収250〜350万円
  • パート:時給900〜1,200円
  • 未経験でも採用されやすい

年収は低めですが、医療事務の知識が身につき、薬局という安定した職場で働けます。

看護師という選択肢

看護師になるルート 中卒から看護師を目指す場合も、まずは高卒資格が必要です。

  1. 高卒認定試験に合格
  2. 看護専門学校(3年制)または看護大学(4年制)に進学
  3. 看護師国家試験に合格

薬剤師との違い

  • 期間:最短4年(薬剤師は7年)
  • 学費:専門学校なら300〜400万円(薬剤師より安い)
  • 合格率:約90%(薬剤師は約69%)
  • 年収:平均約500万円

看護師は夜勤がありハードですが、薬剤師より短期間・低コストで取得でき、求人も非常に多い魅力的な選択肢です。

登録販売者を徹底解説【薬剤師との違いと魅力】

中卒から医療系で働きたい方に最もおすすめなのが「登録販売者」です。詳しく見ていきましょう。

登録販売者とは何か

登録販売者は、2009年の薬事法改正により誕生した比較的新しい国家資格です。

できること

  • ドラッグストアや薬局での一般用医薬品(OTC医薬品)の販売
  • 第二類・第三類医薬品の説明と販売
  • お客様への健康相談

できないこと

  • 第一類医薬品の販売(薬剤師のみ可能)
  • 処方箋による調剤(薬剤師のみ可能)
  • 医療用医薬品の取り扱い

薬剤師との仕事内容の違い

薬剤師

  • 処方箋による調剤ができる
  • すべての医薬品を取り扱える
  • 病院や診療所での勤務が可能
  • 年収は高いが、責任も重い

登録販売者

  • 市販薬の販売・相談がメイン
  • 第一類医薬品は扱えない
  • 主にドラッグストアで活躍
  • 薬剤師より責任は軽いが、年収も少し低め

ただし、ドラッグストアでの日常業務では、登録販売者で対応できる範囲が非常に広いため、実務上の差はそれほど大きくありません。

年収と将来性

登録販売者の年収

  • 正社員の平均:年収350〜450万円
  • パート・アルバイト:時給1,200〜1,800円
  • 管理者・店長クラス:年収500〜600万円

資格手当として月1〜3万円程度が支給される企業が多く、無資格の販売員よりも確実に収入面で有利です。

将来性

  • ドラッグストア業界は成長産業
  • 高齢化により健康相談のニーズ増加
  • 薬剤師不足を補う役割として需要が高まっている

取得方法と難易度

受験資格

  • 学歴、年齢、性別、国籍、実務経験すべて不問
  • 誰でも受験できる

試験内容

  • 120問の選択式マークシート
  • 試験時間:240分
  • 合格点:全体で7割以上、かつ各分野で一定以上の得点

出題分野

  1. 医薬品に共通する特性と基本的な知識
  2. 人体の働きと医薬品
  3. 主な医薬品とその作用
  4. 薬事関係法規・制度
  5. 医薬品の適正使用・安全対策

勉強方法

  • 独学:市販のテキストと問題集で3〜6ヶ月
  • 通信講座:ユーキャン、たのまななど(費用3〜5万円)
  • 通学講座:10〜15万円

合格率は都道府県によって異なりますが、全国平均で40〜50%程度です。しっかり勉強すれば、十分に合格可能な難易度と言えます。

試験は年1回、都道府県ごとに実施

  • 試験時期:8〜12月(都道府県により異なる)
  • 受験料:12,800円〜18,100円程度
  • 申し込み:各都道府県の薬務課

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よくある質問(FAQ)

Q1. 中卒で薬剤師になることは絶対に不可能ですか?

A. 「不可能」ではなく「直接は無理」が正確です。高卒認定試験に合格し、薬学部で6年間学び、国家試験に合格すれば、中卒からでも薬剤師になれます。ただし、最短でも7年、現実的には8〜10年かかり、費用も数百万〜2,000万円程度必要です。

Q2. 30歳を超えてから薬剤師を目指すのは遅いですか?

A. 30歳から薬学部に入学した場合、卒業時は36歳になります。決して遅すぎることはありませんが、若い学生と比べて体力面や記憶力で不利になる可能性があります。また、就職時に年齢がネックになるケースもあります。それでも、薬剤師は一生使える資格なので、強い意志があれば挑戦する価値はあります。

Q3. 働きながら薬剤師を目指せますか?

A. 現実的には非常に困難です。薬学部には夜間部が存在せず、授業や実習はすべて平日昼間に行われます。土日のアルバイト程度なら可能ですが、フルタイムで働きながら通学することは物理的に不可能です。

Q4. 薬剤師と登録販売者、どちらを目指すべきですか?

A. 以下の基準で判断することをおすすめします:

薬剤師を目指すべき人

  • 7〜10年の長期的な視点で考えられる
  • 経済的な支援が受けられる
  • 化学や生物の勉強が本当に好き
  • より高い収入と専門性を求める

登録販売者を目指すべき人

  • できるだけ早く資格を取得したい(最短3〜6ヶ月)
  • 経済的に余裕がない(費用は3〜5万円程度)
  • 働きながら資格取得を目指したい
  • 医療系の仕事に興味があるが、薬剤師ほどの負担は避けたい

Q5. 高卒認定試験と高校卒業、どちらが有利ですか?

A. 薬剤師を目指す上では、高卒認定試験の方が時間的に有利です。通信制高校は3年かかりますが、高卒認定試験は最短6ヶ月〜1年で取得できます。ただし、「高卒認定合格」は「高校卒業」とは異なるため、就職時に若干の差が出る可能性はあります。

Q6. 薬剤師国家試験の難易度はどれくらいですか?

A. 合格率は約68〜69%ですが、新卒者に限れば85%程度です。6年間の薬学教育を真面目に受けていれば、新卒での合格は十分可能です。ただし、既卒受験になると合格率は44%程度に下がるため、現役での合格が重要です。

Q7. 奨学金を借りて薬学部に通うのは現実的ですか?

A. 可能ですが、返済計画をしっかり立てる必要があります。月12万円を6年間借りると総額864万円になり、返済期間は20年、月々の返済は4〜5万円程度です。薬剤師の初任給(月25〜30万円)から考えると決して楽ではありませんが、計画的に返済すれば不可能ではありません。

Q8. 中卒でも医療系の仕事に就く方法はありますか?

A. はい、あります。高卒資格がなくても目指せる医療系の仕事として、以下があります:

  • 介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)
  • 調理師(2年以上の実務経験後に受験可能)
  • その他、医療現場での無資格での補助業務

ただし、より専門性の高い仕事を目指すなら、まずは高卒認定試験に合格することを強くおすすめします。

まとめ:あなたに最適な選択肢を見つけよう

ここまで、中卒から薬剤師を目指す現実的なルートと、知っておくべき代替案について詳しく解説してきました。最後に、重要なポイントをまとめます。

中卒から薬剤師になるための道のり

  1. 高卒認定試験に合格する(最短6ヶ月〜1年)
  2. 薬学部に合格する(受験勉強1年程度)
  3. 6年間の薬学教育を修了する
  4. 薬剤師国家試験に合格する
  5. 合計:最短7年、現実的には8〜10年、費用は400万〜2,000万円

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薬剤師を目指すべき人

  • 化学・生物の勉強が本当に好き
  • 長期的な視点で人生設計できる
  • 経済的な支援が受けられる環境にある
  • 高い専門性と安定を求める

より現実的な代替案:登録販売者

  • 学歴・年齢不問で受験可能
  • 最短3〜6ヶ月、費用3〜5万円で取得可能
  • 年収300〜500万円、ドラッグストアで活躍
  • 中卒から医療系で働きたい人に最適

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登録販売者資格取得講座

どちらを選ぶにしても、大切なのは「自分に合った選択をすること」です。薬剤師という職業の魅力に惹かれる気持ちは理解できますが、現実的な条件(時間・費用・適性)をしっかりと見極めた上で決断しましょう。

登録販売者として数年働いてお金を貯めてから、改めて薬剤師を目指すという選択肢もあります。焦らず、自分のペースで、確実にステップアップしていくことが成功への近道です。

あなたの人生を変える一歩を、今日から踏み出してください。応援しています!

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